「妙好人(みょうこうにん)」-赤尾の道宗-その1

2013-05-03

「妙好人(みょうこうにん)」とは、親鸞聖人が開宗したの浄土真宗の在家信者で信仰に厚く徳行に富んでいる一群の人々のことです。

この「妙好人」を宗教学者として鈴木大拙(だいせつ)は、高く評価しました。

鈴木大拙の『日本的霊性(にほんてきれいせい)』(角川文庫、岩波文庫)の「妙好人(みょうこうにん)」の章では、主として赤尾の道宗(どうしゅう)と浅原才市(さいいち)の二人の妙好人のことを紹介しています。

赤尾の道宗(どうしゅう)は、1516年に没したという記録があり、室町時代後期に生きた方です。歴史上、有名になった最初の妙好人と言えるでしょう。
浄土真宗を今日の大教団に育てた蓮如(れんにょ)上人の熱心な在家の弟子でした。

 五箇山・白川郷の合掌造り集落は1995年に世界遺産に登録されましたが、道宗はこの五箇山の赤尾で活動された方です。
本名は、弥七さんといい、蓮如上人から「道宗(どうしゅう)」という法名を頂いたのでした。

道宗は非常に自分に厳しい方であったようです。
家で寝るときは、48本の割木を並べてその上で寝たと言われます。
布団を引かずにフローリングの床に一晩寝ても、体が痛くなって熟睡できない人も多いと思います。
まして、ゴツゴツした木を並べて、その上に寝るのですから、熟睡はおろか、背中のあちこちにアザが出来るかもしれません。
大変な修行あるいは苦行と言って良いでしょう。

その道宗は、真宗念仏者の生き方として、「二十一箇条の心得」を残されています。

その第一条には、

「後生(ごしょう)の一大事、命あらん限り、油断あるまじき事」

とあります。

「命ある限りは、油断せずに、信心の心を燃やしなさい」

という注意です。

禅で言えば、「正念相続(しょうねんそうぞく)」という同じ趣旨になるでしょうか。

「正念相続(しょうねんそうぞく)」とは、白隠禅師(はくいん-ぜんじ)が最も大切にされた修行の心得です。

もちろん、私たち凡夫にとっては、言うは安く、行うのは極めて難しいことです。

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