『損すること』を学ぶ

2013-11-16

さて、このお釈迦様の史実を踏まえて、沢木老師は言います。

お釈迦さまがいい見本じゃ。

王城も捨て、美しいお妃も捨て、可愛い子どもも捨て、
立派な衣装も捨てて
―きたないおケサを着て、裸足で、
一生托鉢(たくはつ)してござった。
みな損してござるのである。

お釈迦様は、世間的な価値のあるもの、王子の地位も、お金も、住まいであるお城も、ドレスも、美しい妻やかわいい子供も、すべて捨てて、徹底的に「損をした」わけです。

しかし、その結果、「仏陀」(ブッダ)としての最高の悟りを得て仏教を開き、悩める何千、何万、何億という人々を苦しみからお救いになられました。

仏教を学ぶものは、すべからくお釈迦様を見習って、「損することを学ぶべし」というのが、沢木老師の教えです。

「損することを学ぶ」とは、世間から離れなれない私たち凡夫の生活に当てはめれば、「自分ばかりがもうけようとはしない生き方」「むさぼらない生き方」をいうのでしょう。

人間は、誰もが強い「我欲」を持っています。基本的な生存本能に基づくものでしょうから、やむを得ない面があります。

それでも「我欲」むき出しで、自分が得することばかり考えている生き方は、物質的には成功できたとしても、お釈迦様から見れば、精神的には貧しい生き方なのでしょう。

むしろ、「心に満たされないものがある」、つまり「心が貧しい」からこそ、物質的成功(地位やお金など)を追いかけてしまうのかもしれません。

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