スーパー広報術に掲載頂きました。

2014-02-05

笠倉健司の「ビジネスに役立つ禅の話」をスーパー広報術にて掲載頂きました。

企画趣旨
禅の智慧、禅の人間学をビジネスマン向けに分かりやすく伝えること。 変化の激しい現代ゆえに、時代を超えた視点を持つため禅仏教に学びたいという話をよく聞きます。しかし、実際に禅道場に通うのは、時間的に大変だし、禅の専門書は、ビジネスマンには難しすぎるのも事実です。 そこで、メルマガを通じて、禅の智慧のエッセンスを分かりやすくお伝えしたいと思います。

 

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|02│笠倉健司の「ビジネスに役立つ禅の話」……………内なる心と直感に従う
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  ■スタンフォード・スピーチより(1/2)                          
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 前回のメルマガで、アップル創業者のスティーブ・ジョブズは、青年時代から
 禅に親しんでおり、心の師は日本人の禅僧であったことを紹介しました。    

 さて、ジョブズは、2003年、48歳の時にすい臓ガンにかかります。すい
 臓ガンは、最も治療の難しいガンの一つですが、ジョブズの場合は、幸運にも
 手術可能な症例であり、ガンの摘出手術によって仕事に復帰できました。    

 その後、ジョブズは、2005年6月にスタンフォード大学の卒業式に招かれ
  て、有名な記念スピーチをしました。(スタンフォード・スピーチ)ジョブズ
  は、スタンフォード・スピーチで自らの生い立ちやガンとの闘病など体験談を
  織り交ぜながら、率直に自分の人生観を語り、広く感動を集めました。このス
  ピーチにも、禅的な発想がよくあわられている部分がありますので、ご紹介し
  ましょう。                                                            

 <スティーブ・ジョブズのスタンフォード・スピーチより>                
 ○他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。
    何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。          
  あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのか、もう知っているはず。
  ほかのことは、二の次で構わないのです。                              

 ○ハングリーであれ。おろか者であれ。                                  
  私自身、いつもそうありたいと思っています。                          
  そして今、卒業して新たな人生を踏み出すあなた方にも、そうあってほしい。
  ハングリーであれ。おろか者であれ。                                  

 他人の考えに流されずに、自分の内なる声、すなわち自分の直感に従え、とジ
  ョブズは卒業生たちに勧めます。その上で「ハングリーであれ、おろか者であ
  れ」と語りかけ、この印象的な言葉でスピーチを締めくくっています。      

 この最後の部分は、2011年にジョブズが亡くなったときのテレビニュース
  で何度も流されましたから、覚えている方もおられるでしょう。            

 ■「おろか者であれ」とは?(2/2)                                       
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                                      
 禅は、日常的な思考をあえて中断して、瞑想によって主体的な見方を確立しよ
  うとするものです。その際に大切なのは、直感的に把握される自分の心の声で
  す。禅の教えは、自分を見失った人間は他人の考えに流されて、独自の創造的
  な生き方ができないと教えています。                                    

 言いかえれば、本当に「自己を知る」ことができれば、私たちの心は、すでに
  答えを知っているということです。そのため「自己を知る」ことが、禅修行の
  目標とされます。                                                      

 ジョブズのスピーチの前半部分と同じことを日本人の禅者たちは、8百年も前
  の鎌倉時代から追求してきました。その智慧を日本人の禅僧から素直に学んで
  自分のビジネスに活かしたジョブズは、やはり、とらわれの少ない、すごい人
  だったと思います。                                                    

 ビジネスの世界では、世の中の「流行」はとても大事なことです。世の中の流
  れに乗ったほうが成功しやすく、逆行する動きは成功しにくいことは、上場企
  業の監査経験から、私も痛感しています。                                

 ただ、一口に「流行」といっても、業界ごとに様々なものがあります。誰をタ
  ーゲットにするのかを考えてみても、たとえば「若者向けか、シニア向けか」
 「個人向けか、企業向けか」などによって「世の中の流れ」は異なります。  

 結局、自分の立ち位置を明確にしていかないと、世の中の「流行」に関する情
  報をたくさん集めても、うまく活用できないことが多いものです。          

 世の中のことを知ること、つまり「他人を知る」ことと、自分の立ち位置を明
  確にすること、つまり「自己を知る」ことは、同じくらい大事なことです。  
 ジョブズが、「自分の内なる声にしたがえ」と呼びかけているのは、アメリカ
  のビジネスマンでも、しばしば、自分を見失って失敗するからでしょう。    

 さて、ジョブズのスタンフォード・スピーチをしめくくる「ハングリーであれ。
 おろか者であれ。」という言葉は、「愚(ぐ)の如(ごと)く、魯(ろ)の如
 (ごと)し」という禅の言葉を英訳したものいわれます。                  

 この禅語は、「世間から、おろか者と言われても気にせず、コツコツと自分の
  信ずる道を歩め。そうすれば、おのずと道は開ける」という意味です。      

 ジョブズは、ビジネスの天才ですから、ケタ外れの成功を手に入れましたが、
  ジョブズを成功に導いた禅の智慧は、私たちにも、必ず役立つものであると思
  います。                                                              

  ☆──[ここがポイント]──────────────────────┐
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  │  1.大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つこと。            │
  │  2.「世の中の流行」よりも「自分を知ること」が大事。            │
  │  3.コツコツと自分の信ずる道を歩めば、おのずと道は開ける。      │
  │                                                                  │
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