今東光の毒舌人生相談-その3「えばり過ぎる上司」(2)

2013-05-03

日本経済は、1960年代の高度成長、70年代の安定成長、80年代のバブル経済を経て、1990年代以降は、バブル崩壊に伴い不景気とデフレ経済に苦しんでいます。
そのような環境の中で、戦後に創業して高度成長期に発展した企業の創業者が、引退の時期を迎え、2代目、3代目の経営者が経営する企業も多いことでしょう。

上場企業の場合は、企業規模も大きいですし、社内に優秀な人材がたくさんおりますから、創業一族以外のサラリーマンが経営者になるケースもたくさんあります。
しかし、日本国内に100万社以上もあるといわれる企業の中で、上場企業は4千社弱であり、子会社などグループ企業を入れても、数から言えば、全体の数%でしょう。
90%以上の非上場企業は、いわゆる同族会社であり、創業一族が、代々、経営者になるケースが多いと思われます。

現代のように、経済環境が厳しい中での中小企業の経営は、本当に大変です。非上場企業の場合、代表取締役社長となれば、銀行借入金に対して、社長個人が連帯保証人になるのが普通です。社長がオーナー一族ではない、サラリーマン社長でも、通常は、連帯保証人になることが、金融機関からの借入条件になります。

連帯保証人になるということは、会社の倒産が、経営者の個人破産につながるリスクを負うということです。
ですから、社長は、自分の会社から簡単に逃げることはできません。そこが、同じ取締役でも、専務や常務と社長の異なる点です。
まして、部長や課長は、あくまでも従業員ですから、勤務している企業が倒産しても、個人財産まで銀行に取られることはありません(連帯保証人になれば別ですが)。

簡単に転職できる時代ではありませんから、勤務先企業の倒産が、従業員の個人の家計に大打撃を与えるリスクは大きいと思います。
しかし、サラリーマンの場合、企業が倒産しても、転職さえできれば、個人破産までしないのが通常でしょう。有能な人の場合は、かえって勤務条件がよくなるケースもあることでしょう。

企業の倒産リスクと個人のリスクが直結している度合いにおいて、オーナー一族とサラリーマンとは、決定的に異なっています。

私も、長年、監査法人に勤務するサラリーマン会計士ですから、組織に従わなければならないサラリーマンの大変さは、よく理解しています。

それでも、経営が悪化した時の精神的、経済的なプレッシャーを考えると、やはりオーナー経営者やその一族は、大変だなと思います。

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