今東光の毒舌人生相談-その6「神や運命について」(8)

2013-05-03

「パウロの回心」というエピソードは以下のようなものです。

熱心な正統派ユダヤ教徒であったパウロ(旧名:サウロ)は、ユダヤ教から見たら異端というべきキリスト教が盛んになるのをみて、危機感を持ちます。
そのため、パウロは、すでに地方に広まり始めたキリスト教の信徒を弾圧する行動に出ます。

『新訳聖書』使徒言行録9章1-2
さて、サウロ(パウロ)は、なおも主の弟子たちを脅迫し、殺そうと意気込んで、大祭司のところへ行き、ダマスコの諸会堂あての手紙を求めた。
それは、この道に従う者を見つけ出したら、男女を問わず縛り上げ、エルサレムに連行するためであった。

ユダヤ教の大祭司からキリスト教徒を逮捕する権限をえたパウロ(旧名:サウロ)は、ユダヤ教の中心地であるエルサレムからまずダマスコ(ダマスカス)に向かいます。もちろん信徒の抵抗を考え、たくさんの軍勢を率いて騎馬で行ったのでしょう。
そして、ダマスコ(ダマスカス)の町が見えるところまで来ました。ここでパウロの人生を180度変えてしまう、一大異変が起こります。

『新訳聖書』使徒言行録9章3-9
ところが、サウロが旅をしてダマスコに近づいたとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。
サウロは地に倒れ、「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。
「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、答えがあった。
「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。
起きて町に入れ。
そうすれば、あなたのなすべきことが知らされる。」

同行していた人たちは、声は聞こえても、だれの姿も見えないので、ものも言えず立っていた。
サウロは地面から起き上がって、目を開けたが、何も見えなかった。人々は彼の手を引いてダマスコに連れて行った。
サウロは三日間、目が見えず、食べも飲みもしなかった。

ダマスコス(ダマスカス)の町が見える所まで進んでいた時、パウロ一行は突然空からの強烈な光を浴びます。パウロは地面に倒れてしまいます。
その時、突然イエス(キリスト)の声が響きました。
パウロに対して「お前が迫害しているイエスだ」と名乗り、
「町に入れば何をすれば良いかわかる」とだけ告げます。

同行者もイエス(キリスト)の声を聞いてますが、姿が見えません。
しかも、パウロは失明してしまいます。

パウロにとっては悪夢のような衝撃体験でしょう。
手を引かれながらダマスカスについたパウロは、三日間もショックで食事も飲み物も、とれない有様でした。

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