今東光の毒舌人生相談-その5「宗教とは?」3

2013-05-03

日常的な人間関係や仕事の問題にしても、お金や恋愛問題にしても、何でも思いどおりになる人は、滅多にいないでしょう。
むしろ、思いどおりにならないことのほうが、はるかに多いでしょう。

 そのような人生の有様を見つめて、お釈迦(しゃか)様は、「生」も「苦」であると捉えたのでした。
そのように「苦」と捉えたのは、そこからの救いの道、解脱(げだつ)の道を求めてのことです。
実際に、お釈迦様は、救いの道、解脱の道を発見し、「仏教」として人々に教えたのです。

もちろん、人生には、楽しい面もたくさんあります。特に、青春の只中にある「若者」にとっては、「宗教」は無縁のものかもしれません。

今東光師も、30代になってから、家庭問題などに悩んで、比叡山(ひえいざん)で出家されています。
「宗教」を他人事として捉えることが出来る間は、幸せであるとも言えるでしょう。

現在のような長期デフレ社会においては、経済的な問題で、多くの人がストレスを感じ、悩んだり、苦しんだりしています。
収入は安定している場合でも、仕事の忙しさや人間関係のストレスに悩む方も多いでしょう。

しかし、そのような人が皆、宗教にご縁があるかというと、それはまた別な問題です。

 今東光師のように出家まではしなくても、仏教であれ、キリスト教であれ、何らかの宗教を深く信じることが出来る人は、別な意味で幸せな人であると言えるでしょう。

現代社会は、経済はグローバル化し、価値観が多様化し、インターネットの発達によって膨大な情報が流通しています。
便利になった反面、変化の速さに戸惑いを感じることも多々あります。

人間の心の有様も、情報化社会になるにつれて、複雑化して、かえって迷うことが多くなっているように思います。

私たちにとって、特定の宗教を信じることは、ますます難しくなっているように思います。

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