本来の面目とは?

2014-07-05

■思いを捨てる(3/3)

さて、私たちは、この禅問答から何を学べるでしょうか?

「本来の面目」は、心を白紙にして、素直に問いかけることの大切さを示しています。

慧明(えみょう)は、六祖慧能(ろくそ-えのう)より、道場では、かなりの先輩で、はるかに格上の地位にありました。

しかし、自分が間違っているのではないかと気が付くと、メンツにこだわらずに、後輩の慧能(えのう)に対して頭を下げて素直に真剣に問いかけています。
だから、慧能(えのう)の一言で、大悟(たいご)できたのです。

企業活動も、お客様や取引先や従業員や世間との対話ですから、素直に状況を受け止め、素直に周りの声に耳を傾けて、素直に努力することが大事です。

壁にぶつかったときは、自分の思い込みを捨てて心を白紙にして、状況を素直に受け止めれば、きっと新しいアイディアが浮かび、新しい道が開けてくるでしょう。

そのあたりをパナソニックの創業者であり、
経営の神様といわれた松下幸之助さんの言葉で確認しておきましょう。

「何事もゆきづまれば、
まず、自分のものの見方を変えることである。
案外、人は無意識の中にも、一つの見方に執して、
他の見方のあることを忘れがちである。」(松下幸之助)

「学ぶ心さえあれば、
万物すべてこれ我が師である。」(松下幸之助)

人間としての成長のために、心を白紙にすることは、
大変、大事なのだと思います。

<ここがポイント>
1.白紙の心こそ「本来の面目」
2.壁にぶつかったときは、心を白紙にして考える
3.すべての物から学ぶ素直さが成長につながる

<7月のイス禅セミナー:ご案内>
 「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」(原則月1回開催)

イス禅と禅仏教の古典(『無門関』など)に学ぶセミナーを
7月16日(水)に、秋葉原駅近くの区民会館で開催します。

前半は、誰でもできるイス禅瞑想の実修です。
休憩後の後半は、禅の古典からの講話となります。

禅に関心のある方は、どなたでも参加できます。

日時:2014年7月16日(水)19時~21時(開場18時30分)

場所:JR秋葉原駅そばの「和泉橋区民会館」
(千代田区立の公民館)

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