無門関第四則「胡子無髭(こす-むしゅ)」

2014-07-20

さて、或庵禅師(わくあん-ぜんじ)が、常々、弟子たちに問うていたという公案が『無門関(むもんかん)』第四則です。
『無門関』は、中国で成立した本ですので、当時の俗語のまじった漢文で書かれています。

まずは、第四則の漢文の書き下し文を掲載します。
(難しいと感じる方は、書き下し文は、読み飛ばしても大丈夫です。)

【原漢文の書き下し文】

『無門関』第四則 胡子無鬚(こす-むしゅ)                               

<本則(ほんそく)>・・公案そのもの

或庵(わくあん)曰(いわ)く、
「西天の胡子(こす)、甚(なん)に因(よ)ってか、
鬚(ひげ)無き?」

<評唱(ひょうしょう)> ・・無門和尚の禅的な批評

無門(むもん)曰(いわ)く、
参(さん)は須(すべか)らく実参なるべし、
悟(ご)は須らく実悟なるべし。

者箇(しゃこ)の胡子(こす)、直(じき)に須(すべか)らく
親見(しんけん)一回して、始めて得べし。

親見(しんけん)と説くも、早く両箇(りょうこ)と成る。

<頌(じゅ)>・・無門和尚による禅的な漢詩

頌(じゅ)に曰(いわ)く

痴人(ちにん)面前(めんぜん)、 
夢を説くべからず。
胡子(こす)無鬚(むしゅ)、 
惺惺(せいせい)に曚(もう)を添(そ)う。

以上が、原漢文の書き下し文ですが、これだけでは全く意味が分からないと思いますので、次に現代語訳を掲載します。
                       (つづく)

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