今東光の毒舌人生相談-その4「バカになれ」4
2013-05-03
松下幸之助氏もたくさんの名言を残していますが、
今東光師のような毒舌や、禅道場の逆説的な説法と異なり、素直で分かりやすいものがほとんどです。
「バカになれ」ということについては、
次のような松下幸之助氏の言葉が対応するように思います。
「仕事には知恵も大事、才能も大事。
しかし、もっと大事なことは、
些細(ささい)と思われること、
平凡と思われることも、疎(おろそ)かにしない
心がけである。」 (松下幸之助)
大企業で、たくさんの人の心に届ける言葉は、毒舌や逆説よりも、素直な言葉の方が効果的です。
松下幸之助氏の言葉は、素直な表現で、人生の真理を教えてくれていると思います。
と同時に、そのような真理を別の角度から語る「毒舌」や「逆説」も、私たちの常識にしばられた発想の転換を促してくれる効果があります。固い頭を柔らかく、解きほぐしてくれるといえます。
「仏」「ほとけ」という日本語の語源は、「ほどける」から来たという話を聞いたことがあります。
国語学者ではないので、真偽はわかりません。
ただ、心の「思い込み」や「とらわれ」や「悩み」をほどいて(解きほぐして)、真実の心の自由を得た人を「仏(ほとけ)」というのだと思うと、納得できる話です。
今東光師の毒舌や禅の逆説的な説法は、常識にしばられて、発想の自由を失いがちな私たちの心を解きほぐしてくれるものだと思います。
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