呼べばこたえる山彦
■無心が無心に応じる(3/3)
禅で修行する「無心の境地」とは、いいかえれば、「当たり前のことを当たり前にする」ことです。
無心といってよいほどの自然さをもって「当たり前のことを当たり前にすること」の大事さをこの禅話は教えています。これは、一見簡単なようにみえて、じつは難しいことです。
ビジネスの世界にあてはめれば、お客様から当然に期待されるサービスや製品を適切な価格で提供し、常にお客様に喜んでいただくことが、ビジネスにおける「当たり前のこと」でしょう。
とはいえ、それが十分にできるならば、その企業は間違いなく勝ち組になれると思います。
現実には、お客様からみて当たり前のサービスや製品を提供することが十分にできずに、負け組になる企業がたくさんあります。倒産する企業は、ほとんどが当たり前のことをできていないといえるでしょう。
ビジネスパースンにとって、自分の足元を見つめて、
「当たり前のことを当たり前にできているかどうか?」
と謙虚に自分を反省してみることは、さらなる成長のために大事なことです。
そのヒントがこの禅話にあるのではないでしょうか。
<ここがポイント>
1.悟りとは、無心の境地
2.「当たり前のことを当たり前にできる」ことが大事
3.成長のために、足元をみて謙虚に反省する
<9月のイス禅セミナー:ご案内>
イス禅と禅仏教の古典(『無門関』など)に学ぶセミナーを
9月17日(水)に、秋葉原駅近くの区民会館で開催します。
前半は、誰でもできるイス禅瞑想の実修です。
休憩後の後半は、禅の古典からの講話となります。
禅に関心のある方は、どなたでも参加できます。
日時:2014年9月17日(水)19時~21時(開場18時30分)
場所:JR秋葉原駅そばの「和泉橋区民会館」
(千代田区立の公民館)