無心の境地を求める
2014-05-08
■自分を忘れる工夫(3/3)
有能な人の中には、自分の能力に頼りすぎて、まわりの人(チームメンバーや部下など)の力を十分に生かすことができない人がいます。
しかし、人の集団(チーム)の中で、リーダー的な地位にたつ立派な人(「論語」でいう「君子(くんし)」)は、チームメンバーすべての人の能力を生かすことで、チームを良い方向に導きます。
そのためには、自分に捉われずに、無心の境地になって、素直に他人の長所を評価し生かすことが大事なのだと思います。
最後に、昭和の時代、「経営の神様」「人使いの名人」といわれた松下幸之助さん(パナソニック創業者)の名言をご紹介しましょう。
すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば、
必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ。
(松下幸之助)
松下幸之助さんは、学歴がない上に(最終学歴は小学校中退)、身体も弱く、早い時期から、人に仕事を任せる経営を心掛けてきました。その秘訣を語ったのが、この言葉でした。
松下幸助さんの名言を読むと、まるで禅の言葉のように感じることがよくあります。
上記の言葉も、自己に捉われない「私心のなさ」「無心」の境地が生み出した名言というべきであり、それを自然体で実践されたところに松下幸之助さんの偉大さがあったと思います。
<ここがポイント>
1.無心に目の前のことに打ち込むことで、運命が開ける。
2.自分を忘れることで、他人を生かすことができる。
3.まわりの人を偉いと思うくらいの広い心が成功をもたらす。