禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会(13)開催致しました。
2015年4月23日に禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会(13)開催致しました。
今回の流れと致しまして
誰でもできる禅的な瞑想法として、イス禅を皆さんと一緒に実習致しまして、その後、『無門関』(むもんかん)、『碧巌録』(へきがんろく)など禅の古典から、現代に生きる私たちにも役立つ禅の話をご紹介いたしました。
禅の教えの核心とは?
<ここがポイント>
1.平常を大事にすること(凡事徹底)が、道である
2.外面を突き破って、内に無限の世界を開くのが、真にすぐれた人
3.善悪を超えた存在として「道」を捉える見方もある
「禅仏教の核心とはなんですか?」という大胆な質問に対して、師匠の南泉(なんせん)はただ一言「平常心(へいじょうしん)これ道(どう)」と答えました。「平常なる心こそ、道である」ということですが、この答えで大切なのは、「平常」の二文字であると専門書には解説されています。
「道」というと、何か高くて遠い理想を思い浮かべがちです。美しい理想は大切ですが、禅仏教の核心は、絵に描いた理想ではなく、日常的な平々凡々たる生活の中に在ると南泉(なんせん)は答えたのでした。
イエローハットの創業者である鍵山秀三郎氏は、『凡事徹底』(ぼんじ-てってい)という本を書かれています。
ビジネスにおいて、あるいは人生においては、平凡なこと、当り前のこと(凡事)を徹底的に実践することが大事であり、成功への鍵であるという鍵山先生の哲学をで表した本です。
実際、鍵山先生は、掃除を徹底するという当たり前のことを実践して、小さな商店を年商1千億円の上場企業に育てたのでした。平凡なことでも、徹底的に実践すれば、非凡な成果を生むことを鍵山先生は、自らの人生で証明されたわけです。
私たちは、ビジネスであれ、何であれ、ある程度経験を積むと、しばしば慢心して分かった気になりがちですが、それでは進歩が止まってしまうということでしょう
謙虚さを大事にして慢心せずに進歩し続けたのが、パナソニック創業者の松下幸之助さんでした。
「いくつになってもわからないものが、人生というものである。
わからない人生をわかったようなつもりで歩むほど危険なことはない。」
(松下幸之助)
「なすべきことをなす勇気と、人の声に私心なく耳を傾ける謙虚さがあれば、
知恵はこんこんと湧き出てくるものです。」
(松下幸之助)
つねに「新参者」という謙虚さをもって、当たり前のことを当たり前に取り組んでいけば、自ずと道が開けてくるというのでしょう。松下幸之助氏の教えも忘れないようにしたいものです。