野狐禅(やこぜん)
2015-09-13
■妖怪となった禅僧(4/4)
ビジネスにおいて、新しいサービスや新製品を開発するときには、世間の常識を疑って、それを覆す努力が成功の要因となることがあります。
たとえば、2007年に発売されたアップル社の「iPhone(アイフォーン)」は、たちまちのうちに世界を席巻し、携帯電話の世界を変えました。
あたかも、一枚の板のようなシンプルで独創的なデザインを見ても、世間の常識を超越した新製品であったことがよく分かります。
因果に落ちない、常識を超えた発想が世界を変えたといえるでしょう。
反面、奇抜な発想に頼りすぎて、世間に受け入れらずに失敗する製品も多々あります。
因果の法則や世間の常識を踏まえつつ、ときに、必要に応じて、それを超越するという心の自由を得ることが禅の修行の目標です。
常識を踏まえつつ、ときにそれを乗り越える勇気や自由な発想は、ビジネスにおいても、大事なことではないでしょうか。
<ここがポイント>
1.「野狐禅」という知ったかぶりは、間違いのもと
2.原因と結果の法則は無視できない
3.しかし、ときに大胆に常識を超越する勇気も必要である
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