馬祖の最後の大説法-5
2015-09-07
■この瞬間こそ、永遠!(3/3)
「神様、仏様は、自分の外側にあるのではない。めいめいの心の中に生きているのだ。」というのが、禅仏教の大前提です。
その仏様を瞑想によって体験的に理解していくことを悟りといいます。
「今、ここ、自己」に徹することにより、「永遠」というべき「サムシング・グレート」を悟ることができると、馬大師は伝えたいのでしょう。
私の亡父は、特別な信仰を持っていたわけではありませんが、晩年は、自然に早起きになり、朝の太陽に向かって、合掌して何事かを祈るのが習慣となっていました。
また富士山に登山した人が、山頂から見える朝日をご来光として拝むことは、ごく自然な姿となっています。
私たち東洋人の心の中には、太陽に偉大なる永遠を感じるというDNAがあるのかもしれません。
馬祖(ばそ)の言葉を正確に理解することは、私たち凡夫にとって容易ではないと思います。
それでも、人生に疲れたときなど、心を白紙にして空に輝く太陽を拝むことで、今日という一日を生きる力をいただくことができるのではないでしょうか。
<ここがポイント>
1. 人生は、瞬間の積み重ね
2.今ここを大事にすることで、人生は自然と充実する
3.太陽に永遠を感じ取る心のDNAがある
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