今東光の毒舌人生相談-その5「宗教とは?」2

2013-05-03

心から悩める人間が「どうしてもこれを求めずにいられない」「何かを信じたくて求めていく」ものが宗教であるとは、

まさしく、今東光師の言うとおりでしょう。

人間関係や、何かに挫折したり、病気や貧しさなど、人生には、様々な試練があります。
その中で、悩む人の救いとして、宗教があるわけです。

お釈迦(しゃか)様も、「老い」「病い」「死」というものを見つめて、「生きることは苦である」として、その「苦」というものから解脱するために、修行の道に入り、仏教を開宗したのでした。

仏教では、「生老病死」を「四苦」(しく)といって、人間にとって基本的な「苦」であると教えてくれます。
ここでいう「苦」とは、「思うとおりにならないこと」と理解しておけば分かりやすいと思います。
老いることも、死ぬことも、誰も避けることはできません。「思いどおりにはならない」ことです。

「病い」は、人それぞれ健康度が違いますから、一概には言えないかもしれませんが、それでも、一生の間、病気と無縁である方は、少ないでしょう。そういう方は、大変幸せな方であるといえます。

普通は、40代以上になれば、人間ドックで何らかのチェック項目に引っかかり、程度の差こそあれ、何らかの病気(もしくは、病気の前段階)との付き合いがあることでしょう。

75歳以上の後期高齢者の方は、日替わりで、複数の病院に通う方もおられます。重篤な病気に苦しむ方も多いでしょう。今、若い世代も、いずれは、高齢になれば、多かれ少なかれ、病気との付き合いが始まると言えるでしょう。

身近な例で言えば、冬場に流行して多くの方がかかるインフルエンザにしても、死ぬような重病ではないとはいえ、熱が40度近くになれば、ひどく辛い思いをします。また、インフルエンザになる時期を自分で選べるわけでもありません。

今は、タミフルなどの特効薬があり、比較的短期間で症状は収まりますが、熱が下がってから2日間は、周りの人への感染リスクが高いそうです。
仕事で休みたくない大事な時に、インフルエンザにかかったら、それこそ泣きたい思いをすることでしょう。

「老い」「病い」「死」という代表的な人生問題は、いずれも、自分の思いどおりには行きません。

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