無門関第二十則「大力量人」
2014-06-08
『無門関』は、全体で48則の公案(禅問答で使われる問題)が取り上げられています。公案については、1則、2則と「則」という単位で数えます。
『無門関』では、著者である無門慧開(むもん-えかい、1183生~1260没)禅師が選んだ48則の公案(本則とも言います)について、無門禅師が書かれた「評唱(ひょうしょう)」という禅的な批評文がついています。さらに、中国は詩の国ですから、公案の精神を詩で表した「頌(じゅ)」が付いています。
取り上げた公案1則ごとに、「本則(ほんそく)」と「評唱(ひょうしょう)」と「頌(じゅ)」がセットになって1章を成している形式です。現代風にいえば、全体として48章からなる本ということになります。
原文が、1章ごとに完結した書き方になっていますから、『無門関』に対する伝統的な提唱録(ていしょうろく)という禅的講義録も、基本的に1則単位で完結した書き方になっています。
『無門関』本文の順番にご紹介するのが、本来だと思います。しかし、私は、このブログとは別に「ビジネスに役立つ禅の話」というメルマガ原稿でも、『無門関』の内容を取り上げていますので、両方が重ならないような選び方をしたいと思います。
「ビジネスに役立つ禅の話」では、基本的に禅の歴史に沿って、古い時代から新しい時代へという順番で、有名な禅話をご紹介しています。
そこで、このブログでは、メルマガでは、なかなか到達しない新しい時代の禅話を重点的にご紹介しようと思います。
ということで、今日は、『無門関』第二十則「大力量人」という章をご紹介いたします。
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