精一杯の花を咲かせた堂々たる人生

2014-01-01

内山老師は、「今、ここで、自己をいかに充実させるか」という修行について、山登りの例えで説明されます。

<内山興正(こうしょう)老師の解説-4>

山登りするのでも、一歩一歩山へ登っているわけで、
頂上に着いたときはじめて山へ登ったのではない。

いつでも今ここ、登ってゆくということだけが大切です。
そういう一歩一歩を生きてゆく。

山登りでも、エベレストのような特別な山は、頂上に達することが、まずもって大きな目的になります。
しかし、私たちが、ハイキングを楽しむような普通の山歩きは、頂上に着くだけが目的ではありません。

私も、子供が小さかった頃、何度か、高尾山に子供一緒に上りました。高尾山は、標高500メートルくらいの低山ですし、頂上の眺めが特別素晴らしいわけでもありません。
むしろ、低山で上りやすいこともあって、山頂に至る途中の山道を歩いていること自体が、何とも言えず楽しかったです。
山の空気の香りや、山道を取り巻く林の木々や、山の切れ間から時折見える風景の美しさなど、10年以上経った今でも覚えています。

私たちの人生も、同じではないでしょうか。

中には、松下幸之助氏や稲盛和夫氏のように、偉大な経営者として歩み、エベレストのような高みに達する人生もあるでしょう。

しかし、私たちのような凡夫の人生は、どこが人生の頂上かよく分からないまま、日々が過ぎていくことも多いと思います。

しかし、頂上めざして登るだけが人生ではなく、その過程を味わうことが大事であると内山老師は言われます。

「いつでも今ここ、登ってゆくということだけが大切です。
そういう一歩一歩を生きてゆく。」

という内山老師の言葉は、私たちが充実した人生を生きる大事なコツを教えてくださっているのだと感じます。

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